枯れ葉

綺麗な絵の具からなくなった

誤読を恐れるようになった

下手な口笛を吹いても

歩き方さえ思い出せない


暗がりが怖くなくなった

授業中手を挙げなくなった

線路の上に寝転がっても

美しい虫さえもう触れない


誕生日が来て窓を塞いだ

背が伸びたので枯れ葉を買った

遠くの知らない誰かから

届く手紙をすぐに燃やした


秋が終わって鍵を下ろした

髪が伸びたので楽器を捨てた

近くの部屋の誰かにも

海の底から言葉を投げた